東京の下町に暮らす日雇い労働者の柴田治と、クリーニング工場で働く治の妻・信代には、

夫妻の息子という祥太、JK見学店で働く信代の妹という亜紀、そして治の母という

初枝が家族として同居していた。家族は治と信代の給料に加え、初枝の年金と、

治と祥太が親子で手がける万引きで生計を立てていた。

5人は社会の底辺で暮らしながらも、いつも笑顔が絶えなかった。

ある冬の日、治は近所の団地の廊下で、ひとりの幼い女の子が震えているのを見つけ、

見かねて連れて帰る。夕食後、「ゆり」と名乗るその少女を家へ帰しに行った治と信代は、

家の中から子どもをめぐる諍(いさか)いの声を聞く。結局「ゆり」は再度柴田家に

戻された。体中の傷跡など「ゆり」に児童虐待の疑いがあることを見つけた信代は

彼女と同居を続けることを決め、「ゆり」は柴田家の6人目の家族となった。

 

時は流れ、夏を迎え、治は働かず、信代は仕事をリストラされるが、それでも一家には

いつも明るい笑い声が響いていた。だが、祥太だけが«家業»に疑問を抱き始めていた。

そんな時、ある事件が起こる・・・。